はじめに
こんにちは、2026年5月に開業した岡部です。
行政書士として開業するまでの数ヶ月間、何をどの順番で進めるのか分かりづらく、また判断に悩むことも多いなかで複数の手続きを同時に進めてきました。
この記事では、合格発表のあった1月から、登録までに実際にやったことを時系列でまとめています。
※あくまで私が東京都で開業した際のスケジュールです。時期や地域によって大きく差があるかもしれませんので、ご自身でもお調べください。
2026年1月:合格からの切り替え
- 昨年の確定申告
- 行政書士試験の合格発表
- 個人事業の廃業手続き(25年末までとしました)
- 失業手当の手続き開始
行政書士試験の合格発表後、大きく生活の方向性を切り替えました。
もともと個人事業主やパートなどで働いたものの、発表当時は無職状態。正直、合格すると思えていなくて、宙ぶらりんな気持ちでした。
ただ、もし合格したら登録・開業しようとだけは思っていました。
発表当日はすごく嬉しくて、驚きましたが、合格をきっかけに、これまでの開業準備へと移行しようと決めて動き始めました。
手始めに、細々とやっていた個人事業主を終わらせる書類を速攻で郵送しました。
たしか還付申告のみだったので、確定申告も1月にやってました。(これは行政書士関係なし)
2月:開業するための準備
2月は、登録・開業準備を進め始めた時期です。
- 行政書士登録の予約(東京は2ヶ月待ちだったので、4月中旬)
- 創業相談の開始(区、東京都の相談を活用)
- オフィス探しの開始
- 開業の基本書などを読む
とりあえず行政書士としてやっていく方向性はほぼ固まっていました。が、実務未経験であることから不安も多く、創業相談も活用しました。
上旬に家族でインフルエンザに罹ってしまい、登録予約が遅れてしまったり、合格者交流会なども参加できず…。早く動きたい、人に会ってみたいけど動けない…という状態になりつつ、何かを進めたい気持ちでいっぱいでした。
東京都では登録申請の予約が埋まっていることもあるため、早めに確認しておくと安心です…。
オフィスは複数検討しました。この時期に、今年度のキャッシュフロー表を作成し、複数のプランを検討して、通いたいオフィスを決めました。
3月:開業前の基盤づくり
- 開業準備中の名刺を作成
- 創業相談の継続
- オフィス契約
- 失業手当・再就職手当の手続き
- 政策金融公庫へ融資の申し込み、面談
- Xで行政書士用アカウント作成
3月は、開業の土台づくりがなんとか進んだ月でした。特にオフィス契約を先に決めたことで、開業を前提とした生活に切り替わっていきました。
オフィスの契約は正直登録ギリギリにしたかったものの、これ以上引き延ばすのが難しく、なんとか元をとるぞと、オフィスで登録書類作りを進めました。行政書士の登録書類と、公庫融資の創業計画書など、集中して作れたので良かったです。
公庫融資の件は、登録後に運転資金のみ借りることと、登録前に申し込んで設備+運転資金を借りることで迷いましたが、運転資金はあまり計上できるものがないため、『設備資金も借りよう!』と急に思い立ち、登録に間に合うように進めました。思い立ってから、計画書作成まで1〜2日くらいだったので、もっと早く気づきたかったです。
融資を検討している場合は、登録前から相談していると、許認可の登録費用も計上できるケースがあります。
3月:嬉しかった出来事
この頃、創業相談や融資の窓口で、家族や友人以外からはじめて「合格おめでとう」とか、「開業おめでとうございます」と声をかけていただきました。自分より目上の大先輩より、未来の行政書士として扱ってもらえて、すごく嬉しかったことを覚えています。
4月:行政書士登録申請
4月は行政書士登録に向けた申請手続きの月でした。
- 公庫融資が決定
- 行政書士登録申請
外向きの動きは少なくなってしまいましたが、上旬までは行政書士登録の申請書類に結構時間がかかっていました。
また登録前に融資決定の電話をいただき、間に合ってとても嬉しかったです。私の場合は、登録費用やパソコン費用(設備資金)も含めて借入することができました。
登録申請時は、不備がないかかなり緊張しましたが、追加で写真はあるか聞かれて、その場で印刷済みの写真を出したくらいで、大きな不備なくほっとしました。(写真が足りるか心配だったので、多めに持っていました)
登録時に確認したところ、早くて5/15付け、不備があると6/1登録になりそうとの事だったので、5/15に登録されるつもりで過ごしました。
5月:行政書士登録・開業
5月は行政書士登録に合わせて、開業に関する手続きを色々と行いました。
<制度・手続き>
- 開業届の提出(オンライン)
- 江東区のHP補助金の申請〜交付決定(紙で申請、交付決定まで2週間ほど)
- 商工会議所の加入申し込み(オンライン)
- 小規模企業共済の申し込み(オンライン)
- 銀行口座作成(オンライン)
- 再就職手当の申請(紙、登録証交付後)
- 資金繰りや経費把握表作成
<行政書士の開業準備>
- 行政書士の職印作成
- 行政書士登録の完了
- 名刺バージョン2を発注(メールやWeb追加、行政書士を名乗れるように)
- 行政書士登録交付式
- 実務の勉強など
開業届を出してから進む手続きも多く、この時期に一気に色々整えようとして、申し込みなどをガツガツ行いました。
青色申告書や開業届は事前に作っておき、登録日にオンライン申請。ほかにHP補助金も早めに決定してほしかったので、事前にほぼ作っておく、見積もりを集めておくなど、段取りも試されました。行政書士の登録日以降や開業届提出後でないと進められない手続きもあるため、事前に準備できるものは進めておくとスムーズですね。
意外と職印の素材に迷いましたが、赤みがかった木目調の「彩樺(さいか)」という素材にし、満足でした。
簡単な手続きは諸々あるものの、仕事をしていなかったので時間もあり、別のブログ立ち上げなども行っていました。
5月下旬の交付式ではじめて、合格や登録の同期と出会えました。合格からはじめて。ようやく。帰りに飲み会もできて幸せでした!
6月:人との接点がやっとできる
6月に入ると、実際の活動が少しずつ始まりました。
- ドメイン、サーバー契約(HP補助金の決定待ちでした)
- WordPressテーマ購入(SWELLというテーマを使ってます)
- ホームページ公開(2〜3日で作成し急いで公開)
- Windowsパソコン購入
- 商工会議所加入完了
- 研修受講開始(人権研修、支部の研修など)
- 支部長への挨拶
- 近隣の同期行政書士への挨拶
- 融資の着金
<今後>月末頃予定
- 再就職手当入金予定
- 支部の新人説明会参加予定
制度的な準備から、実際に動き始める段階に移っています。同期と連絡が取れるようになって、2月に「私は合格者の誰とも会えないんだ…」と感じていた孤独感がだいぶ薄れました。笑
振り返って大変だったこと
振り返ると、大変だったのは個別の手続きの難しさではなく、複数の手続きが同時に進むことと、順番を考えることと、収入がないなかお金が減る不安でした。
登録申請や開業届などは、聞いたり調べることで対応できますが、時間や費用を何に使うかが一番難しかったです。例えば、オフィス探しや職印探しにも、時間がかかりました。HPもまずは自作しました。
でも結果として、行政書士専業でやっていくために何をすべきか、ということに多くの時間を使えたので、私は融資を受けて良かったと思います。
もともと開業届は2度目であり、ホームページ制作も何度か行っているので、そのあたりは迷いが少なかった方かと思います。
6月時点で、まだ業務に迷っている不安もありますが、もっと事業者としてどうすべきかよく考えて、決めたことを実行していきたいと思います。特に、実務の実力を付ける、受任するための動きをがんばります。
今年後半やっていきたいこと
今年前半は、登録や開業に向けた手続きなど、土台づくりが中心になりました。
今年後半は、実際に受任につながる動きを増やしていきたいと考えています。
4〜5月頃は、建設業許可をはじめとした許認可業務を中心に取り組めればと思っていましたが、まだお客様のお悩みや現場の声を直接聞けていません。そのため、まずは事業者の方と交流する機会を増やし、実際のお悩みを伺うことも目標にしたいと思います。
また、6月からは自動車業務にも取り組もうと考え始めました。フットワーク軽く動きやすいうちに、車庫証明や自動車登録などの業務経験を積み、9月頃には出張封印にも対応できるようになりたいと思っています。
行政書士会の研修については、建設業関係の研修のほか、今年中に申請取次研修へ申し込む予定です。一方で、特定行政書士研修は家族の予定と重なってしまったため、今年は見送る予定です。
また、自分自身でも補助金申請を経験し、お客様へ提案できるようになりたいと考えているため、小規模事業者持続化補助金の活用についても前向きに検討しています。
そのほか、まだご挨拶できていない先生方への訪問や営業活動も少しずつ進めていきたいと思っています。
実務や営業でも経験を積みながら、できる業務の幅を広げ、一歩ずつ安定した事業運営につなげていければと思います。
まとめ
合格から6月までの流れは、単なる手続きの連続ではなく、
- 1月:合格からの切り替え
- 2月:開業準備開始
- 3月:基盤づくり
- 4月:登録申請
- 5月:行政書士登録・開業
- 6月:人との接点開始
という段階的な移行でした。もう忘れかけてますが、まとめるとこれだけやってきてたんですね…。
私はわりとせっかちで、多動的で、早く動きたい、早くやって覚えたいという焦りが何ヶ月も続いている気がします。
が、行政書士会に登録後、様々な研修や、そういった場での出会いもあるので、焦りすぎずに出会いや研修のための余裕も大事かなとも考え直しました。途中に学校行事や長期休みもあったので、家庭と自分のやりたいことのバランスも模索しました。
今までの仕事だったら、とりあえずやる!となっていたかもしれませんが、実務未経験かつ、失敗できない仕事を選んだ以上、わからない事を聞けるような信頼関係作りであったり、実務や法律の勉強も大切だと思っています。
これは、動けなくなっているというより、自分にとっては成長なので、長く仕事をするためにも焦りすぎずにがんばります。
この記事はあくまで私が東京都で開業した際のスケジュールです。地域や時期によって流れが異なる場合がありますが、これから行政書士として開業する方の参考になれば嬉しいです。

